Grant, Kenneth ケネス・グラント (1924-2011) 魔法名 Aossic (O.T.O.) ☆ 20世紀英国を代表する性魔術左派の解説者。スペアの遺著管理人。魔術の暗黒面に通暁している。クロウリー最晩年の弟子であり、師匠のもとで性魔術の基本を学んで、O.T.O.の参入者となる。 1947年のクロウリー死後、グラントはO.T.O.の後継者カール・ゲルマーの許可を得て、1952年にO.T.O.支部を設立。初伝三位階の入門儀式を素直に行っていたが、1955年にゲルマーから離反して自己の組織「ヌー・イシス・ロッジ」を創立。同年7月20日、ゲルマーから破門される。 以後、地道に「ヌー・イシス・ロッジ」を運営していたが、60年代後半のオカルトブームに乗って魔術界に登場。クロウリー作品の復刻などに尽力する一方、O.T.O.の首領を名乗って物議をかもす。ただし、グラントは首領宣言をするのみであり、少数の弟子を率いて室内活動を行うにとどまっている。 グラントは20世紀後半の魔術界に於いて、ただでさえ異端のクロウリー系にあってさらに異端を求める者たちの憧れの的となっており、彼に紹介されて魔術界にデビューする研究家も多かった。 2011年1月、他界。 グラントの妻スティーヴィー Steffi もO.T.O.の魔術師であり、しばしばイラストレーターとして夫の本に挿絵を描いている。 |
|
|
|
主要著作 | Carfax Monograph, nos.I-X, Nu-Isis Lodge, London, 1959-63.: Skoob Pub, London, 1989. The Magical Revival, Muller, London, 1972.: 『魔術の復活』植松靖夫訳、国書刊行会、1983年。 Aleister Crowley and the Hidden God, Muller, London, 1973.: 『アレイスター・クロウリーと甦る秘神』植松靖夫訳、国書刊行会、1987年。 Cults of the Shadow, Muller, London, 1975. Image and Oracle of Austin Osman Spare, Muller, London, 1975. Nightside of Eden, Muller, London, 1977. Outside the Circle of Time, Muller, London, 1980. Remembering Aleister Crowley, Skoob Books Publishing, London, 1991. Hekate's Fountain, Skoob Books Publishing, London, 1993. Outer Gateways, Skoob Books Publishing, London, 1994. Against the Light - A Nightside Narrative, Starfire Publishing, London, 1997. Beyond the Mauve Zone, Starfire Publishing, London, 1999. Snakewand and the Darker Strain, Starfire Publishing, London, 2000. Gamaliel: The Diary of a Vampire & Dance, Doll, Dance, Starfire Publishing, London, 2003. Other Child and Other Tales, Starfire Publishing, London, 2003. |
参考文献 | |
目次に戻る |