Judge, William Q[uan]
ウィリアム・Q・ジャッジ
(1851-96)


☆ 神智学協会の創立者にして米国神智学協会の代表。

 アイルランドにて出生。十代にして家族とともに米国に移住しており、長じては弁護士として身を立てている。事務所のパートナーがヘンリー・オルコットであった。

 愛蘭の血のなせる業か、ジャッジの神秘傾向は若年より顕著であり、魔術や催眠術、薔薇十字などに興味を抱いていたようである。当時の流行であった心霊術にもしっかり染まっており、1873年ニューヨークに現れた霊媒ブラヴァッキーと意気投合している。結果として、弱冠24歳のジャッジはブラヴァッキー、オルコットとともに神智学協会の創立者に名を連ねるに至った。
 1878年にオルコットとブラヴァッキーがインドに移ってから、ジャッジは米国神智学協会を任され、やがて米国中に支部を創立。1893年には弁護士もやめて協会に専念するようになった。

 1891年のブラヴァッキー没後、オルコットやアニー・ベザントと権力闘争を繰り返し、多数の「マハトマ書簡」を乱発して自分の神智学協会会長就任を工作するが、結局はベザントに押し出される形で1895年に米国神智学協会をロンドン・アディヤルから分離独立させている。

 1896年、死去。

主要著作 Echoes from the Orient: a Broad Outline of Theosophical Doctrines, Adyar Press, New York, 1890.
The Yoga Aphorisms of Patanjali, TPC, New York, 1912.
An Epitome of Theosophy with an historical note, The Theosophist Company, Los Angeles, 1922.
The Ocean of Theosophy, Theosophical University Press, Pasadana, CA, 1948.
Practical Occultism from the Private Letters by William Q. Judge, Arthur L. Conger ed., Theosophical University Press, Pasadena, CA, 1951.
Bhagavad Gita, Theosophical Publishing House, Pasadena, CA, 1969.

参考文献


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