Olcott, H[enry] S[teel]
H. S. オルコット
(1832-1907)

☆ 神智学協会の創立者にして有能な組織者。ブラヴァッキーの右腕として協会の発展に寄与する。

 1832年、米国はニュージャージー州オレンジにて出生。農業肥料の専門家にして、弁護士。南北戦争では後方軍務に専念して大佐の名誉階級を与えられる。
 1870年頃から心霊術に興味を抱き始め、1873年に渡米してきたばかりのブラヴァッキーと出会い、同じ弁護士仲間のジャッジとともに1875年に神智学協会の創立者となる。
 1878年、折り合いの悪かった妻と別居して、ブラヴァッキーとともにインドに移住。1880年にはセイロンにて仏教徒と化す。以後、神智学協会の組織整備と機関誌の編集に携わる。 
 1884年、心霊調査協会が「マハトマ書簡」に否定的な発表をして、ブラヴァッキーがインドにいられなくなった時、彼女の代表としてインドの神智学協会を引き受けることになる。
 ブラヴァッキーの死後、オルコットはベザントとつかず離れずの姿勢を保ち、インド・アディヤルの神智学協会本部を守る。日本を含む各国を訪問しては神智学の種を蒔き、教育運動と心霊治療に従事しつつ晩年を送る。

 1907年2月17日、一月に及ぶ昏睡の末に死去。 

主要著作 Outline of the first course of Yale agricultural lectures, C.M.Saxotn, Baker, New York, 1860.
People from Other Worlds, New York, 1870.: Tuttle Pub, Vermont, 1972.
Old Diary Leaves, The True Story of the Theosophical Society, TPH, London, 1895.

参考文献 Murphet, Howard: Hammer of the Mountain; Life of Henry Steel Olcott, TPH, Wheaton, IL, 1972.


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