Hirsig, Leah
リア・ハーシグ
(1883-1951)

魔法名 Alostrael (A.A.) 31-666-31

☆ クロウリーの《緋色の女》。彼の情婦数ある中で、もっとも長期間つきあった女性。

 スイス人の両親のもとに生まれるが、2歳の時に米国に渡ってきて、米国籍となる。前半生の詳細は知られていないが、母子家庭で兄弟姉妹8人という状況下に育っており、多くは期待出来ない環境だったようである。

 1918年の春、クロウリーとニューヨークにて出会い、たちまち彼の情婦となっている。当時、リアは公立学校の教師をしていたが、すべてを抛ってクロウリーに従い、実に6年間も獣666と生活をともにしている。この間、様々な性魔術のパートナーをつとめ、妊娠し、流産し、麻薬中毒になり、最後はクロウリーに捨てられている。その後、パリでやはりクロウリーに見捨てられた弟子ノーマン・マッドと私的結婚式を挙げるが、それもテレマ教を世に広めるためのステップであった。
 1925年、パリで娼婦・雑役婦にまで身を落としてしまい、ついに「クロウリーへの愛は心の病気」
1であることを認識して、クロウリーの世界から脱出している。1930年代に米国に帰還、再び教職に復帰して、1951年に死去。

 リアはクロウリーのためにひどい目に遭った女性の代表格であり、オカルト界に興味を抱く子女への警告の意味でここに収録される。

1. Symonds, The Great Beast (London: Macdonald, 1971) p. 346.

主要著作
参考文献 Crowleyana generally.


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