Sanders, Alex アレックス・サンダース (1926-1988) ☆ 自称「魔女の王」にして、1960年代オカルトブームの立役者の一人。魔女宗最大の員数を誇ったアレクサンドリア派の創始者。ガードナー以降の代表的魔女宗組織者。 1926年にマンチェスターにて出生。貧しい生活を送り、ろくな教育を受けることもなく薬剤師見習いとして就職。1947年、結婚して二児をもうけるが、1952年に離婚。続いて失職。その後、職と居住地を転々としながら、心霊術を中心としたオカルト方面に進出してある程度有名になる。1960年頃から魔女術を標榜してマンチェスターを中心に活動し、1966年にマクシーンという金髪美女を妻兼女司祭としてマスコミ活動に移行。1967年、ロンドンはノッチングヒルに引っ越し、TV、ラジオ、映画にまで進出し、儀式等の一般公開を通じて大いに人気を博す。サンダースの魔女術はその名をもじってアレクサンドリア派と呼ばれ、全英に傘下団体107を擁した。 1971年、マクシーンと別居して、サセックスにて隠者と化す。その後、世間に殆ど顔を見せることなく、1988年に死去。 サンダース「正史」によれば、彼は7歳で祖母から魔女術の教えを受けてこの道に入り、祖母から『影の書』を伝授されたことになっているが、実際のところは1963年前後にガードナー派に参入を希望して受け入れられず、どこからか入手したガードナー派の『影の書』を土台にアレクサンドリア派を創始したのである。ガードナー派も、『影の書』は古代から連綿と秘密裡に伝えられてきたものであると主張していたために、サンダースが異本『影の書』を持ち出してきた時、積極的に反論できなかった。 サンダースの魔女流派はその内容に於いてガードナー派と大同小異であり、彼のもとから巣立った有力な人材としてはファーラー夫妻があげられる。 写真は Johns, June: King of the Witches: the World of Alex Sanders, Coward-McCann, New York, 1969.の表紙。 |
|
|
|
主要著作 | |
参考文献 | Johns, June: King of the Witches: the World of Alex Sanders, Peter Davis, London, 1969.: Coward-McCann, New York, 1969. Farrar, Stewart: What Witches Do, Peter Davis, 1971: Co-op Books, Dublin, 1983.: Phoenix Publishing, Custer, Washington, 1983. |
目次に戻る |