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魔術円の作成

円の形式は常に一定ではない。呼び出す霊、場所、日時によって変化する。円を作るにあたっては、季節と日時、呼び出す霊、霊が所属する惑星と領域、霊の機能を考慮に入れねばならない。ゆえに直径九フィートの範囲内に三重の円を描く。各円は掌ひとつ分の間をあける。まず中央の円に作業時刻の名前を記す。次なる場所に時刻の天使の名前を記す。第三の場に時刻の天使の印形を記す。第四の場に作業日の支配天使の名前およびその従者の名前を記す。第五の場に現在時刻の名前を記す。第六に時刻を支配する霊とその頭領の名前を記す。第七にその作業日時の宮の名前を記す。第八に作業場所の大地の名前を記す。第九にして中央円を完成させる場には太陽と月の名前を記す。この場合も作業日時によって記すべき名前が変わる点に留意せよ。一番外側の円には四天使の名前すなわち作業日時の空気の支配天使の名前、すなわち王と三人の従者の名前を記す。円外の四隅には五芒星を描く。一番内側の円内は十字で仕切り、四つの神聖なる名前を記す。そして中心円の東にAlpha 、西に Omega と記し、さらに十字で仕切る。かくして円が完成したなら、以下の如き手順で事を運ぶべし。


昼の時刻 夜の時刻
1. Yayn 1. Beron
2. Janor 2. Barol
3. Nasnia 3. Thami
4. Salla 4. Athar
5. Sadedali 5. Mathon
6. Thamur 6. Rana
7. Ourer 7. Netos
8. Thamie 8. Tafrac
9. Neron 9. Sassur
10. Jayon 10. Aglo
11. Abai 11. Calerva
12. Natalon 12. Salam


時刻の名前と支配天使

覚えおくべきは、天使の時刻支配が天の運行および惑星によって定められる通りの順番に従うという点である。天使は惑星の支配下にあるのである。ゆえに日を支配する霊はその日の最初の時刻をも支配する。第二の霊が第二時刻を、第三の霊が第三時刻をと続き、七惑星と七時刻が一巡を終えたならふたたび日を支配する惑星へと戻る。ゆえにわれわれはまず時刻の名前を語ることにする。




 天使とその印形に関しては適切な場所にて語りたい。続いて日時の名前を見てみよう。一年は春夏秋冬の四部に分かれ、その名前は以下の如し。

春 Talvi
夏 Casmaran
秋 Ardarael
冬 Farlas


春の天使

Caratasa
Core
Amatiel
Commissoros


春の宮の先頭

Spugliguel


春の大地の名前

Amadai


春の太陽と月の名前

太陽 Abraym
月 Agusita


夏の天使

Gargatel
Tariel
Gaviel

夏の宮の先頭

Tubiel


夏の大地の名前

Festativi


夏の太陽と月の名前

太陽 Athemay
月 Armatus

秋の天使
Tarquam
Guabarel


秋の宮の先頭

Torquaret


秋の大地の名前

Rabianara


秋の太陽と月の名前

太陽 Abragini
月 Matasignais


冬の天使

Amabael
Ciarari


冬の宮の先頭

Altarib


冬の大地の名前

Geremiah

冬の太陽と月の名前

太陽 Commutaff
月 Assaterim
聖別と祝福、まず円の祝福のこと

円を正しく完成させたなら、聖水をふりまきつつ唱えよ。「主よ、ヒソプ草もてわれを清めよ、さればわれ清浄ならん。われをすすぎたまえ、さればわれは雪よりも白くならん」

香による祝福

アブラハムの神、イサクの神、ヤコブの神よ、ここにある被造物を祝福したまえ、さればこの香に力と効能が宿るであろう。さればいかなる敵も妄想もこの部屋に入ることあたわず。われらの主イエス・キリストを通じて祈願す云々。そののち聖水をふりかけよ。

香をくべる炎の強制祈祷

薫蒸に用いる炎は新品の土器ないし鉄器にて焚くべし。その後、以下の如く強制祈祷を行うべし。おお汝炎の被造物よ、万物の創造主の御名によりてわれ汝に強いる。こののち汝の光をもていかなる幻影をも放逐すべし。あらゆるものにいかなる危害をも加えさせるべからず。おお、主よ、この炎の被造物を祝福したまえ、聖なるものになしたまえ、さればこのものは主の聖なる御名を称えるものとならん。なにとぞ術者にも見学者にも害の及ぶことのなきよう、われらの主イエス・キリストの御名によりて願いたてまつらん云々。


衣装とペンタクルのこと

可能ならば司祭の衣を着用すべし。それがかなわぬときは清潔なリネンを用いるべし。続いて水星の日、水星の時刻、月の満ちるときに羊皮紙に記したペンタクルを持参すべし。まずはペンタクルのために聖霊のミサを唱え、さらに聖水をふりかけて洗礼を施すべし。


衣装を着用する際に唱える詠唱

Ancor, Amacor, Amides, Theodoniae, Anitor, 主よ、汝の御使いの力によりてわれはこの救済の衣を着用せん。なにとぞわが願いをかなえさせたまえ。もっとも聖なる主の御国のとこしえに栄えたてまつらんことを。アーメン。



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