Knight, Gareth ガレス・ナイト 本名 Basil Wilby (1930-) ☆ 「内光協会」系の魔術師。グロスターシャー、チェルトナムに所在するヘリオス・オーダーの主宰者にして魔術作家。独特のアーサー王的象徴主義で知られる。 少年時代はこれといったエピソードはなし。18歳にして音楽の道を志す。空軍勤務の傍らバンドを組み演奏活動を行うが、才能の限界に気付いてこの方面を諦める。たまたま接したダイアン・フォーチュンの著作に感動し、神秘方面に開眼。内光協会への参入して魔術を学ぶ。後年、協会が神秘主義団体に変貌してしまうと、1956年に独立してヘリオス・オーダー Helios Order を設立。独立系出版人、編集者、作家として世に出る一方、やはり協会から離れたW.E.バトラーと協同して「内光協会」流の通信教育を行う。 ガレス・ナイトの特徴はその思想的スタンスの不確定性にある。1965年以降はフォーチュン流のカバラを発展させていたが、1974年に一時的にナイトの名を捨てて本名に立ち返り、キリスト教改宗者の立場からオカルトの危険を世に警告する。翌年、再びナイトを名乗ってカバラ本を発表。本人の自伝によれば、仕事を断らなかった結果、発注もとの編集にいいようにされたとのこと。続く80年代にはアーサー王象徴主義を全面に立ててオカルト国粋主義に移行。グラストンベリーを本拠地にする。 その後、女神崇拝をテーマとする著作も発表。機を見るに敏な人物といえよう。 |
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主要著作 | A Practical Guide to Qabalistic Symbolism, 2 vols, Helios, Cheltenham,
Glos., 1965. The Practice and Ritual Magic, Helios, Cheltenham, Glos., 1969. Occult Exercised and Practices, Helios, Cheltenham, Glos., 1969. The Occult, Khan & Averill, London, 1975. Experience of the Inner Worlds, Helios, Cheltenham, Glos.,1975. A History of White Magic, Mowbrays, Oxord, 1978. The Secret Tradition in Arthurian Legend, Aquarian, Wellingborough, Northamptonshire, 1983. The Rose Cross and the Goddess, Aquarian Press, 1985. The Treasure House of Images - An Introduction to the Magical Dynamics of the Tarot, Destiy Books, Rochester, VT, 1986. The Magical World of the Tarot; Fourfold Mirror of the Universe, Harpercollins, New York, 1991. Magic and the Western World, Llewellyn Publications, St Paul, 1991. Evoking the Goddess, Destiny Books, New York, 1993. The Magical World of the Inklings. Element Books, 1990. I Called It Magic. Skylight Press, Glos. 2011. as Basil Wilby, Meeting the Occult, Lutterworth Educational, Guildford & London, 1974 |
参考文献 | |
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