Butler, W[alter] E[arnest]
W. E. バトラー
(1897-1977)


☆ 二次大戦後の英国を代表する魔術師。魔術結社「光の侍従」S.O.L., Servantsof Light の創立者。

 1897年、 ヨークシャーにて出生。少年時代から神秘的な事柄に興味を抱き、一度などは古代ギリシャの神々召喚の呪文を森の廃墟の中で唱えて、あやうく成功するところだったという。
 一次大戦が勃発すると軍需工場で働きつつ、心霊術方面に足を踏み入れて神智学協会系の霊媒師ロバート・キングと出会い、本格的な霊的修行に乗り出す。
 1917年、陸軍に入ってフランスの前線に送られるが、1918年初頭には傷病兵としてグラスゴーに送還される。回復後、陸軍インド守備隊に転属。ここで地の利を生かしてヨガを本格的に学び、また現地の神智学協会に入会するが、協会内の「秘教部」“Esoteric Section, E.S.”への加入を拒否されている。協会上層部はバトラーの西洋傾向を見抜いていたらしい。 1924年、英国に帰還して結婚。以後、短期間オカルト方面から遠ざかっていたが、雑誌上でダイアン・フォーチュンの記事を読んで発奮、フォーチュンと接触して「内光協会」に参入する。
 以後、フォーチュンの下で修行を積み、「内光協会」の主力メンバーとして活動、1943年前後には許可を得て自分のグループをギルドフォードに設立する。
 1946年のフォーチュンの死後、「内光協会」自体のごたごたも重なって、ギルドフォード・グループは解散。バトラーは独自の道を歩んで、1959年にはリベラル・カトリック・チャーチの司祭となっている。
 1965年、現「光の侍従」教育主任ドロレス・アシュクロフト・ノウィッキ等とともに、通信教育魔術団体「光の侍従」を設立。以後、著作や講演を通じて魔術思想の普及をはかり、1977年に死去。

主要著作 Magic, its Ritual, Power and Purpose, Aquarian, London, 1952.
The Magician: His Training and Work, Aquarian, London, 1959.
   ※上記2冊、『魔法入門』大沼忠弘訳、角川文庫、昭和49年。
Apprenticed to Magic, Aquarian, London, 1962.: 『魔法修行』大 沼忠弘訳、平河出版社、1979年。
Magic and the Qabalah, Aquarian, London, 1962.
How to Develop Clairvoyance, Aquarian, London, 1968.
How to Develop Psychometry, Aquarian, London, 1971.
How to Read Aura, Aquarian, London, 1971.
   ※上記3冊、『オカルト入門』大沼忠弘訳、角川文庫、昭和50年。
An Introduction to Telepathy, Aquarian, London, 1974.
参考文献


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