アーサー・エドワード・ウェイト作 「タロット、古代の占断」 『ウォルフォード骨董マガジン』1887年10月号掲載 Walford's Antiquarian Magazine Oct. 1887. "The Tarot : An Antique Method of Divination" by Arthur Edward Waite おそらくウェイトのタロット関連の文章として最初期のものであろう。1889年、グランド・オリエントの筆名で発表される『カード占いの手帳』に先立つこと2年、発表場所もレッドウェイ社が出している骨董専門誌である。さほど注目されることなく埋もれていった一編といってよい。 とはいえ見るべきものも多いのである。たとえばウェイトが紹介する大アルカナのタイトルが面白い。奇術師、女教皇といったあたりはともかく、VIは「美徳と悪徳のあいだで腕組みをする男」、VIIは「勝利者」、XIIはイスカリオテのユダ、XVIは「プルートーの城」、XXIは「王冠」となっている。 この一編のみの価値は低かろうとも、ここを基点としてグランド・オリエントを通過し、『タロット図解』に至るウェイトの「王道あるいは愚者の道」を考えれば、看過できない存在といえるであろう。 下はPDFファイル。別ウィンドウにて開く ウェイト作「タロット、古代の占法」1887年 |
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