七側壁はどれも同じ大きさ、同じ形状と区分を有している。また各壁には同じ象徴を有する四十区画がある。しかし配色は極端に異なっており、色調が似ている壁は一面もない。 |
『黄金の夜明け魔術全書』上巻382p |
地下納骨所の各パーツのうち、もっとも手がかかるのが七側壁である。側壁はそれぞれ惑星に対応しており、固有の色彩を有している。そして一面8フィート×5フィートの壁面に適当な大きさで四十区画を設け、区画別に象徴を描くわけだが、その際に本来的配属色プラス惑星色の混合色を用いることになる。
金星壁の火星区画を例にとれば、区画下地は火星の本来的配色である赤、火星記号は補色の緑。そしてこの赤バック緑レターに金星色であるエメラルドグリーンが混合されて描かれるということである。月壁の火星区画であれば赤バック緑レターに月の青色が混合されることになる。
七側壁の配色はオカルト色彩論から導き出された理屈であり、その再現には非常な困難が伴う。さらにいえば薄暗い地下納骨所のなかでは照明は上方の「永遠のランプ」が頼りとなるが、これが蛍光灯か白熱電球かで色彩再現は大いに影響されるのである。
イシス・ウラニアの地下納骨所七側壁は油彩で処理されたが、アメン・ラーのそれは色紙貼り付けだったらしい。ホイル系の色紙を丁寧にカットすれば、それはそれで効果的であろう。
現代の魔術結社では、七側壁はすべて基本配色で構築し、色つき透明プラスチックシートを重ねて混合色効果を出すことが多い。
基本配色 | 金星壁の配色 |
理屈上の配色と現実的再現の兼ね合いでいうなら、ここはやはりコンピュータで処理するのが一番であろう。それこそフォトショで色レイヤーを重ね、透明度を調節する。CYMKモードで正確な値を出したなら、あとはA0マシンでジジジジとプリントアウトすればよい。