Moses, William Stainton
ウィリアム・ステントン・モーゼス
(1839-1892)


☆ 国教会の牧師にして著名なる心霊術関係者。

 1839年リンカーンシャーのドニングトンにて出生。父は学校教師。ベドフォード・グラマースクールからオクスフォード大学エクゼター・コレッジに進学。病気のために一時休学して転地療養するものちに復学して修士号を取得。1863年に聖職に就く。その後マン島からドーセットシャーと教区を変わりつつ牧師補としてキャリアを積むが、1870年、ふたたび体調を崩し、聖職をあきらめて裕福な家庭の個人教師となる。

 モーゼスが心霊術に関心を抱くようになったのは1872年頃からであり、D・D・ヒュームの交霊会に参加している。その後自ら霊能力を発揮するようになり、友人知己を相手に交霊会を開き、評判を博している。物品引き寄せ、空中浮遊、ラッピング等が報告されている。

 全英心霊術連合BNASの創立に助力し、また心霊調査協会SPRのメンバーでもあった。1884年からはロンドン心霊術連盟の会長を務める。

 その著書『霊の教え』は平易な英語による霊言集として有名。いわゆる職業霊媒ではなく、篤実な人柄で知られる人物であるため、心霊術擁護派にとってはご本尊の如き扱いを受けて現在に至っている。


主要著作 Spirit Identity, W.H.Harrison, London, 1878.
Higher Aspects of Spiritualism, London, 1880.
Spirit Teachings, Through the Mediumship of William Stainton Moses, London Spiritual Alliance, London, 1894.
参考文献


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