Mother Shipton マザー・シプトン (1488-1561) ☆ 英国の予言者。占い師。 ヘンリー7世の御世、1488年にヨークシャー、ネアズバラにて出生。洗礼名アーシュラ。姓に関しては諸説あり。Sontheil が有力とされる。 幼少時より「容貌醜悪なれど聡明なること尋常にあらず」との評判を博す。母アガサが悪魔と契約して魔女となり、悪魔と交わって生まれた娘という説もあり。母アガサはアーシュラ出産後に修道院に入り、ほどなく死去。身寄りのないアーシュラは教区慈善の世話になって成長し、学校にも通わせてもらったとのこと。 24歳にして大工のトビー・シプトンに嫁す。この頃よりマザー・シプトンと呼ばれ、さまざまな予言をなす。それがよく当たるとうわさになり、近隣諸州より人が詰めかける。1561年、死去。死後百余年をへて最初のマザー・シプトン本が出版されており、この時点で多くの風評、伝聞、創作に包まれる。 その後、マザー・シプトンの名を用いた予言書、アルマナック、パンフレットの類が山ほど出版され、英国有数の予言者として有名になる。シプトンの予言書は英国が騒擾不安になるとどこからともなく埃を払って取り出されてくる風情であり、そこにあるプロパガンダ効果は無視できないといえる。 |
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主要著作 | *attributed to Mother Shipton. The prophesie of Mother Shipton, in the raigne of King Henry the Eighth. Fortelling the death of Cardinall Wolsey, the Lord Percy and others, as also what should happen in insuing times. Printed for Richard Lownds, London, 1641. The Strange and Wonderful History of Mother Shipton, London, 1686 Mother Shipton's Gipsy fortune teller and dream book, H.J. Wehman, New York, 1890. |
参考文献 | Harrison, W.H., Mother Shipton investigated : the result of critical examination in the
British Museum Library of the literature relating to the Yorkshire sibyl, W.H. Harrison, London, 1881. THE LIFE AND PROPHECIES OF MOTHER SHIPTON, Containing much new and original Information relating to this Remarkable Woman, J.D. Hannam, Knaresborough, 1882. |
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