第三章 神秘の杖あるいは破砕杖の正しい作り方 大いなる企ての前夜、いまだ実をなさぬ野生のハシバミの杖あるいは棒を求めるべし。その長さは19インチ半でなければならぬ。適当な形状の枝が見つかったなら、とりあえずは手を触れずにそのまま眺めるのみにとどめよ。翌朝、活動の初日、まさに日の出の瞬間に枝を切り取るべし。生贄を捧げるときに用いた刃物を用いて葉や小枝を落とすべし。この刃物についた血はぬぐってはならないものとする。われらが所在する半球に太陽が昇り始めるとき、枝を切りはじめよ。その際に次なる言葉を唱えるべし。 われは汝に嘆願す、おお大いなるアドナイよ、エロヒムよ、アリエルよ、ジェホヴァよ、われにほほえみたまえ。われはいま、ヤコブとモーゼ、そして強大なるヨシュアの力を徳をもって切断するものなり。われはまた嘆願す、大いなるアドナイよ、エロヒムよ、アリエルよ、ジェホヴァよ、この杖にサムソンのすべての力を与えたまえ。インマヌエルの義憤を与えたまえ。大いなる審判の日に人々の罪悪を罰するザリアルナトミクの霹靂を与えたまえ。アーメン。 この荘厳なる言葉を唱えたのち、日の出の方角より目を離さぬまま切断を終え、枝を室内に持ち帰るべし。枝と同じ長さの材木を用意し、鍛冶屋のもとに赴くべし。2本の小枝を用いて材木に生贄刀を取り付けよ。材木に取り付ける際、両端が若干尖るようにせよ。万端整ったなら、家に戻り、自らの手で細工した杖と本物の杖を接着すべし。それから磁石を用いて両端を磁気化しつつ次なる言葉を唱えよ。 大いなるアドナイ、エロヒム、アリエル、ジェホヴァによりてわれ汝に命ず。われが望むあらゆる物質とむすびつき、ひきつけよ。世界の創造に際して万物が分かれたるが如く、火と水の対立によりて万物を分かつべし。 |
そののち精妙なるアドナイを称えて食事をしてもよい。比類なき光の宝を手に入れたことを感謝せよ。宵になれば杖、山羊の皮、エマティユと称される石、クマツヅラの冠を二つ、さらに処女が作りし未使用の蝋燭ふたつを揃えよ。さらに新たな鋼、炎をともすに十分な火打石をふたつ、ブランデーを瓶に半分、香と樟脳、死んだ子供の棺から抜きとった釘を4本揃えよ。これらすべてを大作業予定地に運び、以下の手順にてカバラ円を作成すべし。 |