Bond, Frederick Bligh
フレデリック・ブライ・ボンド
(1864-1945)


☆ 英国の建築家、考古学者、心霊研究者。心霊考古学というジャンルを開拓したことで有名。

1864年6月30日、ウィルトシャーにて出生。
1888年、ブリストルにて建築家として開業。主に学校や病院等の大型施設の設計を担当。さらに教会建築の研究を行う。
オカルト方面への関心は早くから芽生えており、1889年にフリーメイソンリーに参入。1895年、神智学協会入会。1902年に心霊調査協会SPRに入会。1909年には英国薔薇十字協会参入と、オカルトの全方向に手を伸ばしている。とりわけカバラのゲマトリアに興味を持ち、古代建築物はゲマトリアを基礎に設計されていると主張。


1908年に英国国教会からグラストンベリー修道院跡の発掘調査を依頼され、これの心霊的調査を行う。霊媒を通じてグラストンベリー修道院の修道士の霊を呼び出し、建物や礼拝堂の位置を聞き出し、しかるのちに発掘にかかるという方法で幾多の成功をおさめる。この間の事情を自著『記憶の門』にて発表し、国教会から調査依頼をキャンセルされる。

その後は雑誌編集などを行い、1926年に渡米して心霊研究を続行。
1933年、米国オールド・カトリック・チャーチの司教となる。
1936年に英国に帰還。
1945年、心臓発作にて死去。

フレデリック・ブライ・ボンドが行った「心霊考古学」は無論のこと考古学学会では無視されたが、同年代のオカルト関係者に与えた影響は甚大であり、ダイアン・フォーチュン等の小説のヒントや理論武装に一役も二役も買っている。

主要著作 Roodscreens and Roodlofts. Isaac Pitman, London, 1909.
The Architectual Handbook of Glastonbury Abbey. Edward Everard, 1910.
The Gate of Remembrance. Blackwell, Oxford, 1918.
The Hill of Vision. Constable, London, 1919.
The Glastonbury Scripts. Glastonbury, 1925.
Materials for the Study of the Apostolic Gnosis. Part One. Marshall Jones, Boston, 1920.
The Gospel of Philip the Deacon. Macoy, New York, 1932.


参考文献


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