Defoe, Daniel
ダニエル・デフォー
(1660-1731)


☆ 『ロビンソン・クルーソー漂流記』で世界的に有名な英国の作家。意外なほどオカルト趣味を有しているためここに収録される。

1660年、ロンドンの蝋燭屋の家に生まれる。さほど教育を受けぬまま世間に放り出され、反政府運動からレンガ焼きまで多種多様なキャリアを積む。
58歳の時に発表した『ロビンソン・クルーソー漂流記』が一大ベストセラーとなり、以降は流行作家として執筆に励んでいる。生涯に残した著作は約200冊。匿名、仮名で発表した小冊子も多く、全容ははっきりしていない。

デフォーのオカルト趣味が全面に登場してくるのはほぼ晩年に至ってからである。いわゆる超自然三部作『悪魔の政治史』、『魔術体系』、『幽霊論』は、聖書の記述をもとに当時の世相に現れるオカルトを切って捨てるという体裁をとっているが、それだけでは説明がつかない好奇心と執拗さが感じられるのである。


主要著作 The Political History of the Devil, T. Warner, London, 1727.: as The History of the Devil, EP Publishing, Yorkshire, 1973.
The System of Magic, J.Roberts, London, 1727.: EP Publishing, Yorkshire, 1973.
as Andrew Moreton, An Essay on the History and Reality of Apparitions, J.Roberts, London, 1727.: as The History and Reality of Apparitions, Thomas Tegg, London, 1840.:


参考文献 Baine, Rodney M.: Daniel Defoe and the Supernatural, University of Georgia Press, Athens, 1968.

関連ファイル 『魔術のシステム』扉絵


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