Crookes, Sir William
ウィリアム・クルックス
(1832-1919)


魔法名 Ubi crux, ibi lux (GD 0-0 1890)

☆ 英国の化学者にして物理学者。心霊術研究でも著名であり、一時期「黄金の夜明け」団にも在籍しているためここに収録される。

 1832年6月、ロンドンにて仕立屋の息子として出生。学業に秀で、15歳にしてロンドンの王立化学院に入り、18歳で助手に昇格。1854年、ラドクリフ天文台気象部主任、1855年、チェスター職業訓練校の化学教師。その後はロンドンに出て結婚、1859年には専門誌『化学新聞』を創刊して編集長におさまり、自ら多方面に健筆を振るうようになる。1861年、タリウム元素を発見し、化学者としての名声を不動のものとする。以降、化学関係の要職を歴任。
 1897年ナイト爵授与。
 1910年メリット勲章授与。
 1919年4月、ロンドンにて死去。

 クルックスは好奇心が極めて強い性格の持ち主であったから、青年期に世を騒がせていた心霊術に関心を寄せたのは当然であった。1860年代には霊媒D.D.ヒュームを調査、70年代には霊媒フロレンス・クックを調査してその心霊現象を真正と公表するなど、物議をかもしている。1890年には黄金の夜明け団に参入しているが、すぐに退団している。

主要著作 Researches in the Phenomena of Spiritualism, Burns, London, 1874.
Crookes and the Spirit World: a Collections of writings by or concerning the Works of Sir William Crookes, Taplinger Pub. Co., New York, 1972.


参考文献 Hall, Trevor H.: The Spiritualists: The Story of Florence Cook and William Crookes, Helix Press, New York, 1962.


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