新たなるコレポンの世界へ

Welcome to the World of Irresponsible Arbitrary Correspondence Theory



 魔術師たるもの、万物を《生命の樹》の32の小径に照応させるわけでありまして、それはクロウリーが『777』でやらかしてくれた通りなんですな。しかしクロウリーとて万物を押さえたわけではないのであって、まだまだ未分類の分野が残っておるのです。

 したがって後進のわれらは未知の分野に飛びこんでは新たなるコレポンを確立すべきでしょう。

コレポンの基本


 わかりやすくいえば、《生命の樹》というバックボーンに連結する一次コレポンがあって、その一次コレポンにぶらさがる二次コレポン、三次コレポンがあるわけですな。

 一次コレポンはようするにセフィロト名やヘブル文字、惑星や元素や十二宮ですから、このあたりはもういじりようがない。いじったのは兄弟エイカドくらいのもので、結果はあのとおり。

 後進のわれらはとりあえず三次コレポンあたりからはじめて、徐々に実力をつけてから二次コレポンを目指しましょう。

 事物を対象にコレポンさせるにあたっては、なんらかの根拠を明記しなければなりませんぞ。このあたりはクロウリーの『777』が参考になります。

 では、具体的にいきましょうか。

 今回は、昆虫のコレポン。タロットにぶらさげる三次コレポンでいきますか。

11 愚者 ここは空気から蝶を引いてくるのが無難。蝶自体は昔から魂の象徴でもある。
12 魔術師 スピードという点で蝿あたりか。
13 女司祭 月と砂漠、あるいは海にからむ虫は少ない。月に向かう蛾あたりが無難。
14 女帝 無難な線としてはミツバチ。よほどひねくれた配属としてツチハンミョウ、ってみんな知ってるか?
15 皇帝 無慈悲という点ならスズメバチ。
16 神官 コメツキムシ。理由は聞くな。
17 恋人たち ウスバカゲロウで儚さを表現してみよう。
18 戦車 牽引という点でカブトムシ。
19 剛毅 ライオン的肉食という点でオサムシ。しかしこの配属には疑問が残る。
20 隠者 絵柄の雰囲気からホタル。
21 運命の輪 クロウリーはここにカマキリを当てているが、さていかがなものか。
22 正義 社会性を感じさせる点でアリ。
23 吊られた男 水棲昆虫からご登場を願ってタイコウチあるいはミズカマキリ。
24 死神 シデムシあたりが無難。
25 節制 虹の属性からタマムシ。
26 悪魔 マイマイカブリあたりか。あるいはノコギリクワガタ。
27 塔 爆発的属性を持つ虫は少ない。ある種のゴミムシダマシ。建築物破壊という点でシロアリ。
28 星 夜に鳴く虫。スズムシ、マツムシ、コオロギの類。
29 月 これはもうスカラベで決まり。
30 太陽 テントウムシしかいない。
31 審判 火の属性を持つ虫は少ない。お墓と復活(しぶとい)という点でゴキブリ。
32 世界 土星的貪欲という点でカマキリ。



 照応も第三次コレポンになると、パーソナル・シンボリズムといってよいわけで、どれが正しいという問題ではない。

 さらにここから第四次コレポンに入り、蝶なら蝶をとことん分類する手もありますぞ。アゲハチョウ、モンシロチョウ、タテハチョウ、ウスバシロチョウ。

 この種の第三次コレポン、第四次コレポンは、魔法結社ならどれも保有すべきものであって、多ければ多いほど良い。結社独自の象徴体系はかくあるべし。

 みなさまもこの種のコレポンを増やされるとよろしい。

 なんだかんだ、情報は多いほうがよいのであります。


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