Cheatham, Kitty
キティー・チータム
(1864−1946)


☆ 米国の歌手、女優。とりわけ童謡歌手として名声を博す。クリスチャン・サイエンスの熱心な信奉者でもあり、その関連でこの人名録に収録される。

1864年、テネシー州ナッシュヴィルにて出生。父親はナッシュヴィル市長をつとめた地元の名士。
幼少時より音楽とりわけ歌唱の才能を示し、地元の聖歌隊に加わるなどして経験を積む。長じてはニューヨーク、パリ、ベルリンで音楽を学ぶ。黒人霊歌を欧州に紹介した草分けの一人でもあり、米国音楽史に名前を刻んでいる。

コンサート以外の活動としては、幻灯スライドを用いた「イラストレーテッド・レクチャー」を得意とする。

チータムはクリスチャン・サイエンスの創始者メアリー・ベイカー・エディーと親交があり、そのつながりで多数のサイエンス関係者とも交流するようになっている。大幹部のひとりであったオーガスタ・エマ・ステットソンが作詞作曲をした「愛の子守唄」を録音し、歌集に収録するなど、活動は積極的であった。

政治思想的には愛国主義者ながら、女性運動にも関心を示している。

1946年、ニューヨークにて死去。

肖像画は当博物館が所蔵するチータム直筆サイン入りの一枚。チータムが1915年に楽譜集 Her Book を出した際、表紙イラストを担当したW.グレアム・ロバートソンに献本とともに贈られたもの。グレアム・ロバートソンはチータムを気に入っており、2年後に出る後者の楽譜集 A Nursery Garland にも多数のイラストを提供している。




主要著作 Her Book , G. Schirmer, New York, 1915.
A Nursery Garland , Schirmer, New York, 1917.


参考文献


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