参考資料
マザー・ブリジットの『運命の書、あるいは占術大全』
The Book of Fate, or, Complete FOETUNE-TELLER. 1814.
頁 | 図像 | ||
表紙 | 占い師の銅板画及び表紙 | ||
3−6 | 読者への言葉 マザー・ブリジットの話 | ||
7−12 | ホラリー占星術解説 | ||
13−16 | 誕生日別運命一覧 | ||
17 | 曜日別運命 | ||
18 | 特定危険日 | ||
19 | 惑星時刻 | ||
20 | 惑星時刻一覧 | ||
21 | 惑星時刻吉凶 | ||
22−25 | 占星術の基礎知識 | ||
26−31 | 夢判断 | ||
34 | ほくろ占い | ||
35 | 額のしわ占い | ||
36−46 | カード占い | ||
47 | 手相占い | ||
裏表紙 | 手相占いの続き、およびあとがき | ||
解説 ここに紹介するものは1814年に英国にて印刷された『マザー・ブリジットの運命の書、あるいは占術大全』というチャップブックである。定価六ペンスという安価な小冊子であり、紙質は最低クラス、内容が内容であるため、ほとんど読み捨てらてしまい、いまとなっては希少な存在となっている。 チャップブックという名称は chapmen と呼ばれる行商人が扱ったためといわれている。その題材は俗謡、奇談、おとぎ話から風説まで多岐にわたる。小規模印刷所で作製可能なため、かなり田舎でも印刷されている。この『運命の書』はリンカーンシャーのゲインズバラで印刷されている。 内容面で目をひくのは冒頭にあるマザー・ブリジットの履歴紹介、および本書の元となった原稿を発見する経緯である。ともに真実とは程遠い代物であろうが、すでに一定のパターンが出来上がっていた様子がうかがえるのである。 また託宣文も時代を反映しており、特定の日に生まれた人間に対して早死にするといった文言が数多く使われている。いまだ乳幼児の死亡率が高かった英国農村域の実情が見て取れる。 |