M. Bergson MacGregor
(1865-1928)
M.ベルグソン・マグレガー(1865−1928)、旧姓ミナ・ベルグソン、嫁してモイナ・マグレガー・マサーズ。言わずとしれた黄金の夜明け団の中心人物、近代魔術史上に確固たる地位を占める女性である。

スレード美術学校の出身であるため絵の腕前は確かなものだが、夫であるマグレガー・マサースの魔術研究を優先し、魔術文書の装飾等に作品を残している。

M.ベルグソン・マグレガーは彼女が一般向けのイラスト等を発表する際に使用する名義である。いまだ確認された点数が少なく,今後の発掘が大いに期待される分野といえる。

"M. Bergson MacGregor" is a name used by Moina MacGregor Mathers (nee Mina Bergson) when she drew illustrations for the works of others.





from Poems by Charles Rosher (Haas & Co, London, 1897).

黄金の夜明け団員チャールズ・ロシャーの詩集につけられたM.ベルグソン・マグレガーの線画。フロントピースはロシャー作品。。2枚目右サイドの女性はまず自画像といってよい。
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チャールズ・ロシャー(?−?)は1894年5月5日に黄金の夜明け団イシス・ウラニアテンプルに参入、1895年9月26日に第二団昇格。妻カロラインも1896年11月に入団しているが、3−8位階で休団状態となっている。マグレガー・マサースやクロウリーと近しい関係にあり、一時期アラン・ベネットとルームシェアしていたこともある。後年クロウリーが評していわく、「世界をまたにかけた何でも屋である。新式水洗便所の特許もとれば、モロッコのサルタン付きの宮廷絵師をしていたこともある。わたしがかつて目にしたなかで最低の詩を書いてもいる。なんでも楽しめるスポーツマンで、世界中の土地を踏み、また踏みつけられたがために身についた朗らかさと勇気も持ち合わせている。あれほど多芸多才でなかったなら、なにをしても成功していたにちがいない」(『告白』179頁)とのこと。クロウリーのいう「最低の詩」がここにある詩集のことである。これにベルグソン・マグレガーの線画が収録されていることを知る人は少ない。

なお同姓同名の映画カメラマン、チャールズ・ロシャー(1885−1974)と混同している記述が多いので注意を要する

Charles Rosher(?-?) ,V.H.Fra. Aequo Animo, was initiated into the Hermetic Order of the Golden Dawn at 5th May 1894 and made 5-6 at 26th Sep. 1896. One of the active members of the Second Order and on a friendly terms with the Mathers's and Crowley.
Don't confuse him with the cinematographer Charles Rosher(1885-1974).




参考図版
フィオナ・マクラウド作"The Melancholy of Ulad"仏語訳につけられたベルグソン・マグレガーの挿画。

メアリー・K・グリアー著『黄金の夜明けの女性たち』より転載。

転載許可をいただいたグリアー女史に御礼を申し上げます。

the illustration by M. Bergson MacGregor for the French translation of Fiona Macleod's "The Melancholy of Ulad".

From Mary K. Greer's Women of the Golden Dawn (1995: Rochester, Vermont, Park Street Press). We would like to express deep gratitudes to Ms Greer who kindly gave us permission to reproduce the image here.

bibliography

Rosher, Charles, Poems, Haas & Co., London, 1897.

Greer, Mary K., Women of the Golden Dawn, Park Street Press, Rochester, Vermont, 1995.
Colquehoun, Ithell, The Sword of Wisdom, Neville Spearman, London, 1975.






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