Hartmann, Franz
フランツ・ハルトマン
(1838-1912)


☆ ドイツ生まれの神智学協会系隠秘学者。神智学、魔術、その他オカルト全般に関して多数の著作を残す。

 1860年代初頭、ミュンヘンの医学生であったが夏休みにフランスの港町ル・アーヴルに遊びにいった時、突然なんの衝動に駆られたのか、船医の職を志願して米国行きの移民船に乗り込んで、それっきり20年間ドイツに戻ることがなかったという面白い人物である。米国で正式に医師となり、市民権も得ていたが、心霊術と神智学に興味を覚えて、1883年、今度はブラヴァッキーに会うべくインドのアディヤルに向かっている。
 ブラヴァッキーに心酔して、神智学協会の普及につとめるべく1885年にドイツに帰還して、ドイツ神智学協会を組織。以後、1912年に死去するまで、山ほどの著作を発表している。

 神智学協会内部でのハルトマンの評価は余り芳しいものではなく、ブラヴァッキーは彼をさほど信用していなかったし、英国の会員の間では「ダーティー・フランツ」
1というあだ名を頂戴している。

1. 彼の人間性や行動が汚いのではなく、服装その他が不潔だったのでこう呼ばれている。

別写真

ハルトマン



主要著作 Magic: White and Black, Kegan Paul, London, 1893.: New Castle Publishing, Hollywood, California, 1971.
Occult Science in Medicine, Kegan Paul, London, 1893.
Paracelsus, Kegan Paul & Co., Lonodn, 1896.
The Life of Jehoshua the Prophet of Nazareth, Kegan Paul & Co., Lonodn, 1909.
参考文献


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