Gurdjieff, G[eorgei] I[vanovitch] G.I.グルジェフ (c.1877-1949) ☆ ロシア出身の神秘家。独特の修行体系を確立して、魔術界にまで広範な影響を及ぼす。 前半生の詳細な模様は不明。アルメニア近辺にてギリシャ人の父母のもとに生まれ、幼少時より神秘的な物事に興味を持ち、後に世界中を放浪して様々な神秘主義を学ぶ。 1912年、モスクワに出て来て神秘主義の教師となり、「自己想起」を中心とした教育を行うようになる。人間の本当の意識はほぼ睡眠状態にあるのであって、大多数の人間は習慣に縛られた動物に過ぎない。何事にせよ意識的に行うことにより、人間は真の意識、真の自己を思い出すことが出来るようになる、というのがグルジェフの教えの骨子であり、これを教えるためのコミューンを組織したのである。 その後、ロシア革命のために故郷を捨ててパリに移り、フォンテンブロー近郊で「学校」を開いて多数の弟子に自己想起システムを教え、また著述をなし、1949年に死去している。 グルジェフにも様々なエピソードがつきまとっており、テレパシー能力を有していたとか、予知能力を発揮したと伝えられているが、彼の思想・システムのほうが遥かに興味深いものであるため、いわゆる「武勇伝」の類いはあまり重視されていない。 魔術界に於けるグルジェフの影響は甚大かつ深刻なものがある。現行の各流派は必ずといってよいほど修行体系の中に「何事も意識的に」とか「人間は眠っている」などの要素を取り入れている。 |
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主要著作 | Beelzebub's Tales to His Grandson, RKP, London, 1950. Meeting with Remarkable Men, RKP, London, 1963. |
参考文献 |
Ouspensky, P.D.: In Search of the Miraculous, RKP, London, 1950.: 『奇蹟を求めて』浅井雅志訳、平河出版社、1981年。 |
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