Gandalf
ガンダルフ


☆ 20世紀に於ける「歴史を演出する魔法使い」像の代表。魔力よりも知力を武器としており、人をそそのかすことに長け、たまに自ら行動する。過去に於いてはマーリン、プロスペロなどが代表である。一言でいえば、「老賢者」である。

 ガンダルフはJ.R.R.トールキンのファンタシー『ホビットの冒険』と『指輪物語』三部作に登場し、前者ではビルボを、後者ではフロドをそそのかして冒険に誘っている。全編を通じてたいした魔法も使わず、花火と口まね程度であるが、土壇場では《深淵》に転落して復活し、灰色から白色へ変貌するという素晴らしさである。

 現在の魔術界ではガンダルフは殆ど魔術師の倫理規範のごとき取り扱いを受けており、以前ならば、「聖書にはそんなことは書かれていない」というのが決まり文句であったのに、最近では「ガンダルフはそうは言わなかった」と口走る輩が多い。

主要著作
参考文献 『ホビットの冒険』→岩波書店  
『指輪物語』→評論社



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