Etteilla エッティラ (?-1791) 本名 Jean Baptiste Alliette ☆ 18世紀フランスのカード占い師。素性に関しては今一つ不明瞭。 パリの貧乏人アリエッテとして人生をスタートし、下町で子供に算数を教えていたが金にならないので床屋に転身、ついでに余暇に占いを始めている。占い師用の名前をエッティラ(本名の逆綴り)としたあたりから運命が好転している。 以後、よく当たる占い師として評判を取り、カード占いの本を出せば結構売れている。自分はただの占い師ではないと断言し、サン・ジェルマン伯爵の膝下で20年もカバラを学んだ研究者であると主張している1。でもって、なにをやるかというと、護符の製作販売、占い教室の開講、実践魔術講座、守護霊の名前教えます云々。いつの時代にもこういう人がいるものである。 エッティラが脚光を浴びるのは特にタローカードのエジプト起源説を派手に宣伝した人物としてである。彼の同時代人クール・ド・ジェブランが主張した説をパクって本を書き、これを世に広めるのに一役買っている。 1. See, Christopher McIntosh, Eliphas Levi and the French Occult Revival (London: Rider, 1972) pp. 50-53. |
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主要著作 | Cours th orique et practique du livre de Thot, Paris,
1791. |
参考文献 | Decker, Depaulis, & Dummett, A Wicked Pack of Cards, Duckworth, London, 1996. |
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