アルカナXV 文字 Xiron (X) -- 数字 60 テュフォン : 運命 X−60は神界にあっては定められた運命をあらわす。知識界にあっては神秘をあらわす。物理界にあっては予測不可能性、宿命をあらわす。 アルカナXVは破滅の霊テュフォンの姿であらわされる。かれは紅蓮の深淵より上昇し、鎖でつながれた男たちの頭上で松明をふりかざす。それは逃れ得ぬ宿命の図である。人生のなかに火山の如く噴出し、老若男女賢愚貴賎を問わず圧倒し、破滅させる。 大地の息子よ、そなたの身分は関係がない。落雷にめげぬオークの古木を思うがよい。しかしその古木といえども一世紀以上の期間を経て、それまで避けてきた落雷に遭うのである。神のご加護があれば運命すらとりこにできる神秘の鍵を得ることができる。得ていないのであれば、自らの知恵と力を信ずるのをやめよ。 ‐‐ ポール・クリスチャン 『魔術の歴史と実践』(1871) |
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参考
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解説 : クリスチャンの「逃れ得ぬ運命」は他の解釈傾向とは趣を異にする。すでに「運命の輪」に「死」と二つもフェイト関連が出ているのであるから、さらに「悪魔」で駄目押しする必要があるのだろうか。他の解釈は伝統的にして大同小異といえよう。 |