Culling, L[ouis] T.
L. T. カリング
(1893-1976)


☆ 米国の魔術師にして占星術師、第二期 G.B.G.創始者。「改革パラディウム」団 Order of Reformed Palladium 1の首領。性魔術に関して多くの記述をなしている。

 1893年、出生。前半生をハモンドオルガン奏者兼占星術師として送り、40歳に達して O.T.O.の亜流である「コロンゾン・クラブ」に参入、性魔術を学ぶ。このクラブが G.B.G.
2に改名した頃から頭角を現し、1938年に G.B.G.が休団した際にも独自に活動を続ける。
 1969年、オカルトブームに乗じて G.B.G.を復活させ、性魔術を世に広めることに一役買う。晩年には「ジニー・カルト」
3を提唱して業界を驚倒させている。

 写真は晩年のカリング。Occult Renaissance 1972-2002 より。

1. 「パラディウム」団 Palladium Order とは19世紀末にフランスで起きた前代未聞の「でっちあげ」事件の舞台となった架空の悪魔崇拝メイソン結社である。カリングはこの団から発行されたとされる支部設立許可証を所有しており、なかば冗談で「改革パラディウム」団首領を名乗ったようである。詳しくはレオ・タクシルを参照せよ。

2. 一般には Great Brotherhood of God の略とされているが、確実なところは不明である。

3. “Jeannie Cult”- 聖守護天使を完全な形で受肉させて性魔術修行の伴侶にしようという祭儀。TVシリーズ I Dream of Jeannie(日本放映名『かわいい魔女ジニー』)にちなんでこの名がついている。

主要著作 The Complete Magick Curriculum of the Secret Order G.B.G., Llewellyn, St Paul, Minnesota, 1969.
A Manual of Sex Magick, Llewellyn, St Paul, Minnesota, 1971.
Occult Renaissance 1972-2002, Llewellyn Publications, St Paul, Minnesota, 1972.
参考文献


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