Case, Paul Foster
ポール・フォスター・ケース
(1884-1954)


☆ 「黄金の夜明け」団米国支部トート・ヘルメスのメンバーにして、通信教育制魔術結社 B.O.T.A. の創立者。タロー研究の第一人者として知られる。

  1884年、ニューヨークにて出生。幼少時より音楽的な才能を示し、その道に進むと思いきや、音楽以上に心を奪われていた隠秘学とタロー・カードの研究に一生を捧げる決心をする。彼のオカルト能力は、生来の音楽的体質のせいもあろうが、聴覚的なものであり、いわゆる「霊聴」を主としていて、“マスター”
1の指示を霊的に聞くことが多かったという。
 1913年前後にシカゴにある「黄金の夜明け」系結社トート・ヘルメスに参入。ここで迅速な昇進を果たす一方、トート・ヘルメスの源流であるパリのアハトゥールテンプルや英国のA.O.にも頻繁に顔を出している。
 1920年、トート・ヘルメスを刷新して自らの組織「不朽の叡知の社」 The Shrine of Ageless Wisdom を創立。以後、タロー象徴とその魔術的応用を研究して生涯を費やす。「不朽の叡知の社」は後年、「聖堂の建築者」 Builders of the Adytum,B.O.T.A. と改名して現在も繁盛している。

 ケースの趣味のひとつは奇術であり、一時、全米奇術協会の副会長をつとめていた。助手のアン・デーヴィスとともにステージ・マジシャンコンビ「ポール&アニー」として舞台に立ち、読心術を行っていたという。
 1954年3月2日、死去。

1. 神智学的な《秘密の首領》の一人で、一般に Master Rakoczi と呼ばれるハンガリー人の達人。数々の転生を繰り返して、修行を積み、かつてはサンジェルマン伯爵やフランシス・ベーコンであったという。

主要著作 The Tarot, Macoy, New York, 1947.
The Book of Tokens, B.O.T.A., Los Angeles, 1960.
The True and Invisible Rosicrucian Order, Samuel Weiser, York Beach, 1981.


参考文献 Decker, Ronald and Dummett, Michael The History of the Occult Tarot, Duckworth, London, 2002.


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