Albertus Magnus アルベルトゥス・マグヌス (c.1200-1280) ☆ ドミニコ会の修道士、ラティスボンの司教。哲学者にして神学者。錬金術師、魔法使い。大神学者トマス・アクィナスの師匠。1932年に列聖された聖人。 1197年或は1205年にダニューブ河畔のラーヴィンゲンにて出生。「マグヌス」は生家の姓 de Groot に由来する。愚鈍な少年であったそうだが宗教的傾向が強く、ある日、聖母マリアのヴィジョンを見てから突如として知的能力に目覚める。ドミニコ会に入り、ラティスボンの司教をつとめるまでに出世するが、科学的研究にのめりこみ、司教職を捨ててコローニュに隠遁する。後年、パリ大学で神学教授として教鞭を取り、この時にトマス・アクィナスを教えている。以後、没年まで様々な研究や著述をなす。 アルベルトゥスには実に多くの伝説がつきまとっているが、これは当時の科学研究者の宿命であろう。派手なものとしては、野原一面の雪を一瞬の内に消して春を呼んだなどというのがある。 現在の魔術界では、アルベルトゥスの名前は主に宝石や薬草の効能を研究する際に出て来る程度である。彼が残した厖大な著作群の中から、その種の記述を抜粋してまとめた書物が16世紀に出版されており、これらがいわゆる『大アルベール』、『小アルベール』として今でも読み継がれている。 |
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主要著作 | Secrets des vertus des Herbes, Pierres et Bestes,
Paris, 1518. : as Le Grand Albert and Le Petit Albert, many
edtions. Summa de Eucharistiae Sacramento, Johann Zainer, Ulm, 1474. De Natural Locorum, H. Vietor & J. Singriener, Vienna, 1514. Philosophia naturalis, Michael Furter, Basel, 1506. De minerali u Principis philosophorum Domini Alberti magne Ratisponsen, Cornelius von Zieriksee, Cologne, 1499. De Anima libri tres. De intellectus et Intelliqibili libri duo, Joannes & Ggregorius de Gregoriis, Venice, 1494. |
参考文献 | Barrett, Fransis: The Magus, Lackington, Allen, London, 1801.: Citadel Press, Secaucus, New Jersy, 1967. |
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